第27章 最恐の大異変 〜壱〜
「目的は何?それ次第で私はあんたを祓わないといけないわ」
“目的?そうだな、黄泉の国とこの現し世を繋げ、さらなる進化をさせると言ってもいい、そして君を私の嫁にしてもいいな”
(はぁ嫁!?黄泉の国?死んだ人の世界と生きた人の世界を繋げるですって!?)
「そんなことさせる訳が無いだろう!!」
先程まで黙って聞いていた鈴音が口を開いた
“出来るのか?君に……儚く散った母を君は超えれるのか?”
「母さんを馬鹿にするな!!」
“今の私は気分がいい、私の計画を阻止したければ死人を操る腐死人、5人を殺せばいい……”
「あらそう、私はあんたの計画をぶっ潰す!!絶対にね」
“さて、そろそろ私は引こう、せいぜい足掻いてみろ、美桜真白……いや、黄泉の巫女、禪院鈴音”
八岐の大蛇はすっと消えていった
それと同時に同時に先程よりも膨大な呪力を感じた
ふと空を見ると紅くなっていた
(まずいことになったわ)
「鈴音ちゃん!!表に出るわよ」
真白は鈴音に声をかけるが鈴音は動こうとしない
「鈴音!!」
すると鈴音ははっとしたように我に返った
「す、すまん……」
「あんたの身に何かあったかは知らないけど今は都を守るわよ!!」
「嗚呼」
鈴音は頷いた
真白は先程いたところへと走って向かった
鈴音もそれに続いて駆け出す
これから先、何があるかは分からない
だがそれでもふたりは京の都を守る為、走り出す
平安の世で最も最恐の大異変が幕を開けた