第27章 最恐の大異変 〜壱〜
(!?)
ふたりの前に赤い目が現れた、霧に包まれてその正体が分からなかった
少し霧が晴れてきた、そしてその正体が露わになった
それは8個の首を持つ龍だった
「八岐の大蛇……」
(初めて八岐の大蛇を聞いた後、どんなものなのか気になって調べてみた……龍のような見た目、そして特徴的なのが8個の首……)
「お前!!八岐の大蛇!!」
鈴音が声を荒げて言った
どうやら八岐の大蛇を知っているようだった
(え、鈴音ちゃん知ってるの!?)
真白が呆気に取られていると
「母さんの……母さんの命を返せ!!」
鈴音は自分の刀である千鳥の刃の先を八岐の大蛇に向けた
“ほう……千鳥の継承者か”
八岐の大蛇は人と話せるようだった
「黙れ、今すぐにでもお前を斬ってやる」
“お前に用はない、禪院鈴音……用があるのは美桜真白だ”
真白は滝夜叉を抜いて攻撃態勢に入った
「あら、私に用があるのね、聞くからさっさと倒されてくれないかしら?」
“それは出来ない……私は“彼奴”に開放され、自由の身になる、今お前たちの話しているものは幻影に過ぎない”
(彼奴って誰よ)