第27章 最恐の大異変 〜壱〜
「久しぶりの都ね〜」
真白は久しぶりに水蛇の術の外に出たせいかはしゃいでいた
「少しは大人しくしたらどうだ……」
呆れ気味に鈴音は真白に言った
「でもさぁ__」
鈴音が真白を見ていると視界の端に気になる人物を見つけた
その人物には男で、黒い霞が包みこまれていた
「真白、あれが見えるか?」
「ん?」
鈴音はその人物に指を差し、真白に聞いた
「!?」
真白はその人物を見た途端、顔が強張った
(あれは!!水蛇と同じやつ!!)
「鈴音ちゃん、あの人を尾行しよう……何かをすると思う」
「嗚呼、分かった」
ふたりは男を尾行した、男が向かった場所は都から少し離れた古い神社
そこはもう使われていないようだ
(こんなところに何の用が)
見ていると急に男が目の前から消えた
「!?」
「嘘だろ……矢張あれは……」
「正体が分からないわ」
隠れていた真白と鈴音は男がいたところに向かった
呪力の跡を辿ろうとしたが何も掴めなかった
何か無いかと探していると突然、当たりが霧に包まれた
(もう何なの!?それに……膨大な呪力を感じるわ!!)
真白が辺りを警戒した
どうやら鈴音も膨大な呪力を感じたようで刀を抜いた