第26章 女の陰陽師
「じゃあ俺が何となしますから真白殿も何とかしてください」
(やけくそ過ぎない?でもまぁ、そんな状況なんだよな……)
「はぁ……何とかするからあんたも頑張りなさいよ」
清雅は頷き、持っていた弓矢を女に向けた
「水蛇、美月!!傍観してないでさっさと手助けしなさいよ!!」
大声で真白は言った
すると少し離れたところにある水溜りから水蛇と美月と呼ばれた人物が出てきた
「うへーバレてるし、ちゃんとしてよね、水蛇」
「凄いね、真白ちゃん、僕と美月ちゃんの気配を感じ取れるだなんて、成長したなぁ」
「無駄話は後、そこに転がっている男達を安全な場所へ連れて行って、怪我をしている者がいたら治療をお願い」
先程威勢よく女と話していた男達は女に襲われた時に気絶していた
「はいはーい」
美月と呼ばれた少女が返事をした
「真白ちゃん、気をつけてね……分かっていると思うけどあの女子……かなりの執念を感じる」
水蛇は眼鏡に軽く触れながら言った
「ええ」
水蛇と美月は男達を連れてこの場を去った
清雅は気絶をした男達が居なくなったのを確認すると矢を放った
放たれた矢は女に当たる寸前、何かによって女の前に止まり、落ちた