第26章 女の陰陽師
「いや、私達には気付いてない、別の何かに気付いたのよ」
(はぁ、厄介なことになるわね)
あることに気付いた真白は心の中で深い溜め息をした
するとまた先から複数の男達が武装した姿で女のところにやって来た
「あれは!!」
清雅は知り合いを見つけたかのように驚いた
「知ってる人?」
「はい、俺の同僚です」
真白達が居るところからは男達と女の声があんまり聞こえない
真白は霊力を使って声を聞いた
「お前だな、最近京の都を騒がせている奴!!」
「俺達が祓ってやる!!」
(流石に無理でしょ、非術師だし呪力も霊力もなければ祓えないって)
真白達が傍観していると案の定、男達は殺されそうになっていた
犠牲者が出るとまずそうだと思った真白は札を取り出し、走って女のところに向かった
清雅も真白と一緒に着いて行った
「ねぇ、そこの君、あまり暴れて欲しくないのだけど……」
「黙れ黙れ黙れ!!あの御方に……あの御方に逢わせて!!」
(あ、これ話通じないやつだ)
「どうするつもりですか!?なんか怒ってますよ!!」
混乱した清雅が真白に聞いた
「どうするも何も、祓うしかないでしょ」
「ちゃちゃと祓ってくださいよ!!」
「あんたねぇ……祓え祓えと言われてもあれは呪霊じゃないのよ、下準備が必要よ」
(今日は様子見のはずなのに……)