第25章 それぞれの決意
「はぁはぁ……もうくたくただよぉ」
息を切らせながら真白は言った
「あと少しだから頑張って」
「大体……何でこんなに歩くのよ」
「目的の場所は呪霊と人間が共存しているところだ、行き場の無くなった人たちや呪霊たちを僕が保護しているんだよ」
「保護って……あんた凄いわね」
「あ、着いたよ」
水蛇が立ち止まったところは何もなかったただの草しか生えていない
「え、本当にここ?」
「呪霊って害のある者しかいないと思い込んでいる呪術師とか陰陽師がいるでしょ?それに身を隠すために術を使って隠しているんだ」
「へぇー」
水蛇は手をかざしてこう言った
「開」
すると景色が変わり、辺りには草原が現れた
少し離れた先にたくさんの家があるのが分かる
「わ~~」
真白が景色に見とれていると
「あら、村長さん?その子は新人なの?」
女性が話しかけてきた
恐らくここの人だろう
「あ、透子さん、こんにちは、この子は真白ちゃん、新しく入ってきた人だよ」
「まぁ!!可愛らしいお嬢さんね!!」
「これから関わり合うだろうし、色々なことを教えてあげて」
「ええ、分かったわ」