第24章 宿儺が想う人物
(叶さんは……私のことが好き……なんだ、正直に言うと私も叶さんが好きだった、でも今は違う、今は宿儺様が好き)
「真白、誓うよ、俺は絶対にあの人たちから君を守ってみせる!!」
(私は……この手を取るべき?……私は宿儺様と一緒に居たい……だけど)
そう考えているうちに真白の頭の中でひとつの言葉が脳を過る
(いや、逆に宿儺様と一緒に居たら宿儺様には幸せが来ないんだ、私という存在が居るから)
「叶さん……」
(私は今まで叶さんが猫を被って私に接していると思った、次期当主で周りに好評価を得るために……でも違った、記憶の中を聞くと叶さんは私のことを大切に思っている)
叶は真白を逃さないように強く抱きしめた
真白も叶に抱きしめ返そうと手を伸ばすが
「真白!!」
聞き覚えのある声がした
振り返るとそこには先程部屋に居たはずの宿儺が立っていた
何処か苛立った様子で叶と真白を見つめていた
叶が宿儺の姿を見ると真白を自分の背中に隠した
(宿儺様!?)
「宿儺、何の用だ?」
睨みつけながら叶は宿儺に言った
「お前こそ真白に何の用だ?五条家の当主」
ふたりの間にはぴりぴりした感じがした