第24章 宿儺が想う人物
「真白と偶然に会ってしまったらね、少し話していただけさ」
「そうか?俺には真白とお前が抱きついていたように見えたがな、たかが少し話していては抱きつかないだろう」
(どうしよう……このままだとふたりが戦いそう……)
真白が必死に頭を巡らせたその時、視界の端から“何か”が見えた
気付いた時にはもう手遅れだった
“ドーーン!!”
それは地面に叩きつけられ、大きな音が辺りに響いた
「え、何!?」
少しの間砂埃が舞、視界が見えなかったが時間が経つにつれ、真ん中に人影が見えた
(あれは……)
視界が晴れてき、目を凝らして見るとその正体が分かった
それは呪霊だったのだ
(こんなところに呪霊!?まさか遊郭にいるって言われている呪霊?)
「叶さん、今は宿儺様と揉め事をする暇はないと思うわ、すぐに祓わないと」
「分かってる」
一刻も早く被害が出る前に何とかしようと叶と真白は呪霊に向かって駆け出した