第24章 宿儺が想う人物
「どうせあの人たちが行かせないようにしていたのでしょう!!それは分かりますが、本当に私のことが大切ならあの人たちの目を盗んで地下に来るなり出来たはずです!!でもあなたはそれをしなかった!!逆らうのが怖かったから!!」
(止まらない……私が溜まってきたものが……)
「それに先程私と一緒に戻ろうと言っていましたよね、それで私がホイホイとあなたについていくと思いましたか!!あなたはまだ弱かった頃の私しか知らない!!だから決めつけた!!いつまでも弱い私を思い浮かべたまま話かけたんですよ!!」
「……確かに真白の言う通り、俺は臆病で弱かった真白を思い浮かべながら話しかけたかもしれない、でも……それでも俺は真白が側に居てほしい」
叶は真白にまた抱きついた
(私は宿儺様のことが好き……でも宿儺様の隣にはあの人が……あの花魁の人が居る……)
真白は迷った
このまま叶の手を取るか宿儺と共にいるか
(宿儺様と一緒に居て幸せだけど逆にそれは宿儺様にとって幸せではないかもしれない……分からない……何が良くて何が駄目なのか……)
「!?」
突然、脳内に言葉が流れ込んできた
恐らく叶に抱きつかれ、無意識に自分の霊力を使い、叶の記憶を聞いているようだ