第23章 真白の役割
「え、でもそれは私と涼葉が封印したやつじゃん」
思い出したかのように玲花が言った
「涼葉……その人って師匠と一緒に八岐の大蛇を封印した禪院家の人?」
「ええ、そうよ、知っていたのね」
「概ね聞いたからね」
「その鬼は真白に封印した石を見つけろとか言ってきたんでしょ?」
「まぁそんな感じ、それ以外にも被害を押されろだとか言われたな」
「真白、必ず石を見つけるのよ、封印が解かれたら数々のものが犠牲になるわ」
真剣な顔で玲花は真白を見つめた
「分かっているわよ、絶対に見つけるわ……でも仮に封印が解かれたら再度封印する必要があるわね、師匠たちは封印したらしいけどどうやってやったの?」
「………」
珍しく玲花が下を向き、悲しそうな表情をする
「師匠?」
「ごめんごめん、ちょっと酷なことになるわ、それでも聞きたい?」
(酷なこと……師匠たちはそれをやって封印した、最悪の場合、封印が解かれる可能性だってある、仮に解かれたらそれをやるのは私だ、日ノ本の未来を託された時点で私は封印をする方法を知る義務があるような気がする)
「聞くわ、私は……みんなを守りたい、封印が解かれたらその方法でみんなが助かるかも知らない、被害を最小限に抑えることだって出来るかもしれない、例え命を賭けてでもやるわ」
真白は真っ直ぐな目で玲花を見た
それは今までの気持ちを固めたような意思がある