第23章 真白の役割
「成長したね、真白……最初にここで会った時は何処かよそよそしいというか弱々しい感じがしたわ……あなたを変えたのは日常で関わりのある人たちね、その人たちを真白は守りたい訳だ、それなら私は真白の思いに答えたいと」
(師匠……私のことをよく見ているんだな)
玲花は数秒、間を置いて口を開いた
「私と涼葉が八岐の大蛇を封印した方法は……禁忌である術を使って封印した、その代償として命を捧げるのよ……」
「ッ……」
(薄々そうじゃないかと思っていた、封印するには相当の代償が必要だと……涼葉さんと師匠はそれを払ったのね)
「最初は涼葉だけが封印をしようとした、でも私は友人でもあり、相棒としての涼葉を死なせたくなかった……だから私も命を差し出した、結果的に私と涼葉は死ななかったわ」
「じゃあ代償は?命を捧げるのよね?」
「命は差し出したは、でもそれは私と涼葉の半分の命……合わせてひとりの命を差し出した」
「半分の命?」
(どういうこと?)
「そう、命を差し出すと死ぬけど、その半分なら死ななかったのよ、まぁ長生きは出来ないのが確定だけどね」
「なるほど……」