第23章 真白の役割
男は深く考えた後、口を開いた
「まずは今、現し世では呪霊が増えてきたり、暴走しているとかがあるだろう?」
「ええ」
真白は今日、男が言っているような案件を一段落ついたところだった
そして真白はこの前起きた友の水蛇について思い出した
「確か黒いモヤが口の中に入ってきたとか言っていたわね」
「そう、その黒いモヤの原因は幽世にあるんだ」
「どういう意味よ」
「幽世で封印されている物があってね、それが何者かによって現し世へと持ち出された」
(なるほど、幽世で封印されているものだ、強力な物に違いない)
「それに現し世ではあやかしが住んでいる、彼等の居場所を奪いたくないのでね」
「幽世で封印されている物って何?」
「八岐の大蛇が封印されている石だ」
「八岐の大蛇って日本神話に出てくるやつ?」
「嗚呼、君に八岐の大蛇を封印してほしい」
(それってかなりやばいんじゃ……)
「封印は……私だと無理かと……陰陽師とかに頼ったほうが良いのでは」
「陰陽師では出来ない、君にしか出来ないんだ」
「何で私よ」
「君には呪力と霊力がある、八岐の大蛇は30年前、君の母と禪院家の者が封印した」