第22章 不意打ち
真白は札を取り出して男の攻撃を避けながら近付いた
そして男の背後に周り込み、背中に札を付けた
貼り付けたのを確認すると真白は指を鳴らした
指が鳴らしたのを応えるかのように札から光が放たれ、やがて消えた
光が消えた後の男の体には黒いモヤが消え、男は膝から崩れ落ちた
「…………」
「君、大丈夫?」
「あ……」
真白に声をかけられた男は顔をあげて真白を見た
「君、さっきまで何かに操られていた様子だったけど心当たりがある?」
「僕が操られている?」
「そう、黒いモヤが君の体に纏わりついてて見るからにやばそうだったわ」
「黒いモヤ……もしかしたら」
男には何か心当たりがあるような様子
「私、こう見えて呪術師……の見習い?だから何か力になってあげれるわよ」
(あれ、私って呪霊を倒したけど呪術師なのかな?)
「呪術師!?」
男は怯えたような顔になった
「まぁそうなるよね、私は他の呪術師と違って悪気が無い者には祓わないって決めてるの、だから安心して」
「何で僕が呪霊だと分かるの?」
「うーん、感かな」
「……呪霊である僕を信じてくれるか分からないけど聞いてほしい」