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呪術千年恋 〜呪いの王に嫁入りします〜

第22章 不意打ち


男の話はこうだ
ある日、いつものように歩いていると突然黒いモヤが男の周りに舞ったのだ
そしてそれは男の口に入り込み、男は自我を失ったということだ

「黒いモヤ……ねぇ」

真白は黒いモヤが何かを考えるかのような口ぶりをして言った

「信じてくれるの?」

男が恐る恐る真白に聞いた

「信じるわ、ところで君、人間を何人食べたの?」

「急に話が変わったね、僕は人間は食べないよ」

「え、呪霊って人間を食べないと生きていけないんじゃないの?」

(人間を食べた人数によって祓おうかと決めいてたのだけれど……必要なさそうね)

「呪霊を鬼だとと思わないでほしいね、確かに呪霊は人間を食べる、でも食べない呪霊もいるんだよ、その代わり呪力を吸収して生命を維持している、僕は吸収して維持しているほうだね」

「へー呪霊ってそんなことも出来るんだ」

真白は驚いたように男を見ながら言った

「ま、人間を食べる呪霊もいるし気をつけることだねー」

「大丈夫よ、襲ってきたらお灸をすえてやるわ」

「おー怖い怖い」

「ねぇ、君と呼ぶのもあれだし名前を教えてほしいわ」

「だね、僕の名前は水蛇だよ」

「水蛇ね、私の名は美桜真白よ」

自己紹介が終わったふたりはしばらく話した
水蛇は普段、人間の生活に慣れているようで職業的に薬師で偶に人間や呪霊に薬を売っているとのことだ
真白とは話が合うようですぐに打ち解けた
まだまだ話したかったようだが話す時間が無くなったようでふたりは別れた
その日以降、ふたりは頻繁に会うようになり、友となった




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