第19章 都での異変 〜後編〜
真白は滝夜叉を握り直す
(あの時はそうだといいなって思ったけど本当に繋いでいる……きっと)
「行くよ、滝夜叉!!」
握っていた滝夜叉から温もりが伝わってくるような気がした
(例え、手が斬られようと足が斬られようと首が斬られようと、いや、首が斬られたら終わるけど止まらない!!彼奴を祓うまでは!!)
真白は走り出した
女の子に近付くのを邪魔をするかのようにこけしが前に出てきた
「邪魔」
真白は問答無用でこけしを祓った
「!?」
女の子は驚いた顔をした
とうとう女の子に辿り着き、女の子の首に滝夜叉の刃が迫る
女の子は何故か笑っていた
そして真白が近付いてきたことを良いことに頭に付けていた簪を抜いて、先端を真白の心臓に深く差し込んだ
「なっ!?」
不意を突かれた真白は倒れた込みそうになったが真白の体から無数の札が出てきた
先程刺された真白は札から作った身代わりなのだ
その札は女の子を襲った
女の子は後に飛び、無数の札を避けたが着地したところにも札が仕込まれたていたのだ
案の定、女の子は札に拘束されて身動がとれなかった
「あーようやく引っ掛かったわね、散々攻撃して愉快だったんじゃないの?」
女の子の後に真白が居た
「これは私からのお返しよ、受け取りなさいな」
女の子は拘束から逃れようと動くが札から電流が流れてきた
“ンガァーーー!!”
女の子が苦しそうに声をあげた
「終わりよ」
(今までの術をやっても効果が薄い……それならあれはどうだろう?)