第19章 都での異変 〜後編〜
(どうなっているのこれ?)
真白が戸惑っているとまた横から何が攻撃してきた
真白はそれを避け、先程攻撃したものを見た
それは手鞠と同様、人間の顔をしたこけしだったのだ
(この女の子、悪趣味すぎない?)
真白は若干引いた目で女の子を見たが女の子はそれを気にせずに攻撃を続けた
真白の顔には疲れが見えてき、避けていたが集中が切れたようで女の子の攻撃を食らった
(疲労が出てきた……早く型をつけないと)
「……」
(どうする?このままだと私が殺られる……やっぱり私には無理なのかな……呪霊を祓う……呪術師には)
真白はこれまで何も思わずに生きていた
だが宿儺という男には出会って真白は変わった
真白は宿儺や自分の母親、玲花と関わっていくうちに自分も呪術師になりたいと思うようになった
呪いを祓い、弱者を救う、真白は呪術師という職業をそう捉えていた
(今までの私には何も無かった、諦めていたと思う、でも今は違う!!私は諦めない!!)
“死ぬのが怖い?”
真白はいつの日か玲花に言われたことを思い出した
(呪術師にはいつものように死がある、それでも……それでも私は!!)
“それでも、真白は呪術師になりたいのでしょう?抗いなさい”
「!?」
(お母さん?)
何処からか玲花の声が聞こえたような気がした
真白は握っていた滝夜叉を見た
(そう言えばお母さんが言ってたな、滝夜叉がお母さんを繋いでいるかもって)