第17章 初めての仕事
「はぁ……」
真白は環を見て深いため息をした
「で、何でため息をしているのよ」
環は肘をつきながら真白に問いかけた
「なんかね、あんたの姿を見ているとまた厄介事をもってきたんだなーて」
「私を迷惑人だと思っているわね」
「その通り」
「……うぅ、酷いわ!!私は真白に成長してほしくって呪霊討伐の案件を持って来たのに!!」
環は嘘泣きっぽく言った
「うわっ、いい歳して嘘泣きとか引くわー」
「貴女玲花に似てきたわね、本当に」
「まぁ血を引いているしね、それより呪霊討伐の案件を持って来たと言っていたわね、詳しく聞かせて」
「あらま、興味があるのかしら」
「いいから早く言いなさいよ」
「はいはい」
環は一呼吸を置いて口を開いた
「今、この都で呪霊の数が増加しているわ、その中でも早急に対処しなければならないものが2件、あなたにはそれをやってもらうわ」
「2件?多いのか少ないのか分からないけどそれは御三家?の仕事じゃないの?」
「御三家……ねぇ、なんか風の噂によると遺産争いや当主争いだので内乱が起こっているらしいわ、それに貴女も御三家の家じゃないの」