第2章 夏休みです
そして迎えた夏休み
待ってました!と言いたいところだけど…
呪術界はまだまだ繁忙期。
よっ、呪霊スペシャルウィーク!
悟や傑とそれぞれ組んで任務に行ったり(もちろんあたしの出る幕はない)、補助監督に付いての実地研修も増えてきて、ビバ夏休み(概念)!
そんなこんなで、もう8月も中旬です。
さとるくんといっしょ
◯月×日
今日は、さとるくんと任務にいきました。
おめめがひかっていて、すっごくつよかったです。
すぐるくんといっしょ
◯月×日
今日は、すぐるくんと任務でした。
すぐるくんはたくさんのポケ⚪︎ンをもっていて、すっごくつよかったです。
しょうこちゃんといっしょ
◯月×日
しょうこちゃんは、おけがを治すまほうつかいでした。ぜったいに怒らせないようにしようと、こころにちかいました。
「あーーー無理あたしがキレそう」
「ん?カルシウム不足か?」
「違うよ!この暑さ、湿度!」
「わかるけど…なにこの文ウケる。相当疲れてるな」
「だって高校生にもなって夏休みの思い出エピソード3つ提出なんて宿題出ると思わないじゃん…」
そう、千聡はいま学生の本分を全うしながら、硝子と寮の共用スペースで17アイスを食べている。
最近のお気に入りはミルクアイスにカラースプレーが入ったアレである。
「まあな」
「うーーーしかも任務と研修で思い出もクソもないでしょ!ヤガセン何考えてんの!」
「思い出せー、日夜ぬいぐるみ作ってるおっさんだぞ」
「うわ悔しいけど納得しそう。てかそういう硝子は何書くのさ」
「書かない」
「えっ」
「書かないよ」
「ズルい!」
「はは、どうせアイツらも出さないだろ。千聡が真面目に書いてるの、かわいいな。ヤガセンきっと喜ぶぞ」
「喜ばせるために書いてないっ!」
「お前ら喜べ!」
バァーーーーン!
と、効果音のつく勢いで悟(と傑)が現れた