第2章 夏休みです
1時間後。カッコー
お披露目〜
悟は言わずもがな。しかも多分着慣れてる。
さすがのお育ちの良さ全開っ
浴衣一枚いくらだろ?
傑が浴衣似合いすぎて禿げた。和顔万歳。セクシーサンキュー。
硝子はもちろんあたしプロデュース!素材がいいから何しても美味しい。帯の結い方可愛くしてみたよ!
「みんな仕上がってんね!致死量超えた☆」
「何の???」
「悟、いつも思ってたけど、サングラスかけたままなの?せっかく浴衣だし、夜なのに」
「いろいろ見え過ぎっと不快なんだよ」
「お祭りともなれば人も多いからね。六眼の悟には必要な装備なのさ」
色んな情報が常に入ってくるのが煩わしいんだって。六眼も考えものだね…
「考えてみろ。五条が祭りでサングラス外したら、そこから一歩も動けなくなるぞ?」
「なんで?」
「物見客が集まる」
「スターかよ」
「まあね!」
「浴衣、久々だけど思ったより涼しいね」
「傑も着こなしてるぅ!…うーんでも何かもうひと味。あ、ちょっとだけ手上げて脇あけて?」
「ん?こう?」
「そ。んで…この紐の端噛んどいて」
襷かけてみた!
「うっ…いい…非常にいい…っその襷に縛られたい」
あたし鼻血出てない?大丈夫かな?
「千聡ありがとう落ち着いて。硝子も似合っているね」
「全部千聡にやってもらったー」
「硝子お前、座敷童子じゃん笑笑」
「あぁ??????」
「喧嘩はやめてっ!!!」
電車で数駅動いたところ、
神社の参道いっぱいに並んだ屋台。
端から全部寄ろうとする悟を引きずって歩くのは大変だった。
「こいつらと歩くと楽だな」
「これがモーセの十戒…」
「違うと思う」
「じゃあ猫バス。『木がよけてる!』」
「あまりそういうことを大声で言うな」
そりゃあ180cm超えのモデル男二人従えてたら人は自動的に避けてくれる。
二人が離れた時でも、
「がるるるるる……」
「そこまでしなくても」
優秀なセコムがついているので安心です。