【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第17章 異榻同夢②※
傑はそんな生徒達の警戒を気にしない様子で、降り立った辺りをを見回してうんざりする様に言った。
「変わらないね、ここは……。」
傑がそう言うと、ペリカンの様な呪霊からどんどん呪詛師が降りてかる。
「うえ〜夏油様ぁ、本当にここ東京?田舎くさぁ。」
「菜々子…失礼…。」
「えー、美々子だってそう思うでしょう?」
真っ先に降りて来た制服を着た2人組。
この2人もまた緊張感が無い様にまるで田舎に遊びに来た雰囲気だ。
「んもう!さっさと降りない!」
そうオネェ言葉の彼は、降り渋っている菜々子に向かって叱咤する。
「あんた、寒くないの?」
そう菜々子に言われるラルゥは上半身裸だった。
「アイツら……何……?」
そう人形を持ちながら美々子は憂太達を一瞥する。
「あー、パンダー!可愛いー!」
一方の菜々子はパンダを見つけるとさっさと呪霊から降りて、持っていたスマホでパシャパシャとパンダを撮影する。
傑をはじめそこに居る呪詛師達はお気楽な感じで憂太達を気にもしていない。
無造作に入って来たならず者達に不快な気分を伝えるのはパンダと棘だ。
「オマエらこそ何者だ?侵入者は許さんぞー憂太さんが。」
「こんぶ!」
「えっ!?」
傑達の言動に合わせてふざけた物言いをする当たりは、流石は悟の教え子だ。
「殴られる前にさっさと帰んな!ー憂太さんに。」
「えぇ?!」
ソレに真希まで乗っかってきて、悪ふざけに対応出来ない憂太が突っ込みに遅れる。
あっという間にその場のリーダー扱いにされてしまった事に、憂太は1人戸惑いながらその光景を見ていた。
しかし、その悟の教育の賜物の悪ノリに慣れたように空気を一気に変えるのは、やはりこの男だ。