【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第17章 異榻同夢②※
外気に当たる息が白く舞っていくのが確認出来る季節に。
その異変に気が付いたのは憂太だった。
「どーした?憂太。」
町がクリスマスのイルミネーションに飾られる季節の頃。
一年生達は校舎に向かう途中で足を止めた憂太に気が付き声をかけた。
そんなパンダの問いに、憂太は確信が持てない様な気持ちの悪い気持ちを呟いた。
「……えー……と…。何か嫌な感じが……。」
そう答えた本人でさえ、はっきりした確信がない様だ。
「気のせいだ。」
「気のせいだな。」
「オカカ。」
顔を顰めさせて不安そうに言う憂太に、同級生達はハッキリと言い切った。
「ええっ…ちょっと皆……。」
憂太は同級生達のあまりにの扱いに感じた違和感よりそちらの方が気になってしまった。
「だって憂太の呪力感知能力ザルじゃん。」
何か救いを求める様な憂太の仕草に、パンダはハッキリと言った。
「まぁ里香みたいのが常に横にいりゃ、鈍くもなるわな。」
「ツナ。」
棘のこの場合の『ツナ』は絶対肯定だ。
それがあまりにの扱いでも、憂太は反撃するほど確かに自分の呪力感知には自信が無い。
それでも………。
(確かに何か感じたけど………。)
けれどもそれを具体的に同級生に示すモノが何も無かった。
モヤモヤとした気持ちを抱きながら、憂太は同級生達の後を付いていくく様に足を進めた。
だけどこの時点では誰も気付かなかった。
里香の巨大な呪力が常に横にあるからこそ、これから高専に来る巨大な呪力を察知出来たのだと。