【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第12章 迷走ランデブー※
「…ん……重……苦しい……。」
仁美は寝心地の悪さに目が覚めた。
苦しさに目を開けると、悟がぎゅうぎゅうに抱きしめて仁美に覆い被さって寝ている。
こんな大男に体重を預けられたら死ねるのではないだろうか。
絶対離れないだろう悟は諦めて、仁美は昨夜の事を思い返す。
昨夜は本当に危なかった。
いくら傑に会いたくても、もっと慎重になるべきだった。
やはり回帰前の悟の記憶が強すぎて、今世の悟の感情の起伏を分かっていなかった。
(…こんなに負の感情をぶつける人だったなんて…。)
特級呪霊なんて目じゃない程の負の感情。
呪術師から呪霊が生まれなくて良かった。
悟なら宿儺さえ超える呪霊を作れるかもしれない。
(…先に傑と打合せ出来て良かった。)
あの時傑が言った、自分達に時間が無いと言ったのは、悟が動くと分かっていたからだろうか。
動くなら、仁美にも言って欲しかった。
お陰で昨日は死ぬ思いをした。
仁美が眉間に皺を寄せて目を瞑っていると、急に顎を掴まれた。
びっくりして目を開けると、またジッと仁美を見ている悟がそこにいた。
死ぬ思いはまだ続いている様だ。
「………傑の事考えてたの?」
再び冷や汗が出た。
「あ…たいした事じゃ…。」
「……ふーん…。」
眉間に皺がよる様な事だ。
甘美な妄想では無い事位分かってる。
だけれども、その一瞬ですらもう許せないのだ。
悟が覆い被さってキスをしようとしてきた時、仁美の腕にある模様の変化に気が付いた。
「……何だこれ…。」
悟に言われて仁美も自分の腕を見た。