【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第10章 今世の約束※
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「…仁美のハニートラップだって分かってたんだから、着いて来るんじゃなかった…。」
悟は仁美の髪を撫でながら、腕の中に居る仁美に呟いた。
その手が気持ち良くて目を瞑っていた仁美は、ゆっくりと目を開けた。
悟は仁美を抱かなかった。
本当に真実の相手を見つけてあげようと思えないけど。
ハッキリと仁美が回帰して欲しく無いとそう思えたから。
今自分が抱いてしまったら、仁美が他に好きな人なんて出来ないと分かったら。
そんな気持ちを無視して仁美を縛りたい気持ちを抑えて。
ギュッと目を瞑った。
悟のその気持ちが伝わって、仁美は悟の背中に手を回す。
「……ありがとう…悟…。」
悟の優しさに見えた一筋の希望。
魂の縛りを解呪してくれるかもしれない。
真実の相手はほとんど諦めている。
悟に愛していると伝えながら、他の人を愛するなんて無理だ。
だけどもそう伝え続けたなら。
悟の心が満たされたなら、彼は解呪するかもしれない。
「…実際、目の前に仁美の相手が現れたら僕殺しそう…。」
死んだ目でそう言う悟に、仁美は苦笑いする。
かなり厳しそうな道のりだ。
「…やっぱり耐えられない、仁美抱いていい?」
ガバッと悟が仁美を組み敷く。
「……だからいいよって。」
そう笑って悟に言う仁美を見下ろして、悟はギュッと目を顰める。
「……いい。」
悟はボスッと不貞腐れた様に背中を向けてベットに倒れた。
ほら、命をかけて愛すると言った仁美は守ろうとする。