【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第7章 異国の一夜※
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仁美の術式の模様が動き、体中に模様が広がる。
話には聞いていたけど、本当に回帰が目の前で起こると、動揺しかなかった。
何で回帰が起きたのだろう。
僕達は完璧な恋人だったじゃ無いか。
痛みで苦しんでいる仁美を抱き締める事しか出来ない。
きっと僕の声は仁美には届いていないだろう。
ずっと痛みに叫んでいる。
可哀想に、何故仁美がこんな目に合わなければいけないのか。
仁美のその姿を見て、悟も胸がはち切れそうな思いになる。
仁美の魂が、今世から消えそうだ。
僕から離れる事なんて、絶対にダメだ。
そんな事許されない。
仁美を連れて行くなら、僕も連れて行け。
悟はギュッと、術式の模様がある手を握った。
術式が黄金色に光り、仁美の体を覆って、その光が悟の体の中に入ってきた。
仁美の魂が、自分の魂に混ざる様な感覚。
悟はその意味が分かると、喜びに顔を緩ませ、仁美をギュッと抱きしめたい。
「……よく頑張ったね…もう大丈夫だよ…。」
そう言って悟は、仁美ににっこり笑った。
君が何度回帰しても、絶対に僕と出会う。
何処に居ても見つけて、仁美の真実の相手は永遠に僕だけだ。
「…また、次の世界で逢おう。」
悟は力が抜けた仁美の体を抱き締めて、そう呟いた。