第5章 宿儺と私。*
私も何も覚えてないのにそんなこと言われたって何も出来ないでしょーが。
「貴様は我を失うほどの怒りに晒されなければ全力を出せないだろう?呪具も壊し、どうやって俺の相手をする?」
なんで、ずけずけと人の痛いところばっかり突くかなぁ。やっぱり''呪い''だから?
「なんで、君にそんなこと言われなきゃならないの?君にちょっと興味があったからお願いしただけなのにさ!迷惑なんだけど。」
「知らぬ。これは命令だ。3ヶ月で覚醒も出来ないような奴に用は無い。貴様が弱いからアイツも死んだのだろう?」
私の中で何かが切れる音がした。
「黙れよ。」
私が向かっていっても全く動く気配のない宿儺に腹が立った。骨の山の頂点を目掛けて跳んだ。
(入った!)
振り下ろした足は何にも当たらなかった。
気が付けば宿儺の脇に抱えられて、元いた場所に戻ってきていた。
「離してよ!」
そう叫ぶと、宿儺は私を横抱きに変えた。
「貴様は肉がなくて不味そうだ。」
「じゃあ離してよ!」
「喚くな落とすぞ。」
落とされた方がマシだと考えた途端、宿儺がパッと手を離した。
私は派手に水飛沫を上げて落ちた。慌てて立ち上がり逃げようとした時、宿儺が私に馬乗りになって押し倒した。
宿儺は学ランに手をかけると、その鋭い爪で斬り裂いた。
少なががばりと前を開けるとギリギリ爪の通らなかったブラに包まれた胸が現れる。
宿儺が私を上から見下ろしながら、ブラに爪を引っ掛けた。
「ダメダメダメダメ!」
小さな音を立ててブラが切れ、支えを失った胸が顔を出した。
宿儺はお腹の縦筋をなぞる様に舐め上げた。鎖骨も胸もなぞる様に舐められた。時折歯を当てながら。
突然鋭い痛みが身体を襲った。宿儺が噛んだのだ。
「いった…何す…んん''っ」
鎖骨を噛んだかと思えば肩を噛み、腕を噛んだ。激痛で身体がおかしくなりそうだった。
噛めないような所もキツく吸われて、ただひたすら痛かった。
あまりの痛みに耐えかねて私は気を失った。