第3章 秘密
「何してんのよ。八雲。あんたこっちの人間でしょ?」
眉間に皺を寄せる真衣に歩み寄ると八雲はするりと腕を絡ませた。
「ちゃんと来たんだから許してよ。昨日まで知らなかった人が来たんだよ?すごいと思わない?」
真衣の顔色を伺いながら話す八雲に、怒る気力も無くなった真衣はため息をついた。
「それ、自分で言わないから。ちゃんと働かなかったら許さないからね。」
「真衣ちゃんやっさし〜。真希ちゃん久しぶり〜!!元気?」
ぶんぶんと手を振る八雲に恵の開いた口が塞がらなかった。
「うるせー。お前に元気かなんて聞かれたくねぇよ」
「八雲って名前で女なんですか?」
「そうだよ。」
「てっきり、五条先生みたいな変な男が来るかと。」
「おーい。恵?」
しれっとディスられた五条の声は誰にも届くことがなかったが、大きな箱から出てきた虎杖が恵と野薔薇の視線を釘付けにした。
__八雲・虎杖合流__