第2章 土方 甘い甘い水分補給
「あっつ…」
まだ4月の下旬。
まだ長袖。
まだ厚着。
まだがっつりきっちり真選組のこの制服!!
なのにポカポカを通り越したこの日差し。
少し外に出る分には問題はないけれど、
これで街中を歩きまわるのは少々堪える。
こんなんじゃ夏が心配だけれども。
「暑い暑いうるせぇんだよ。余計暑いだろうが。」
文句を言う私の横にいるのは
上着を脱いでる土方さん。
「土方さん。暑くないんですか。タバコに火ついてますよ。火って熱いんですよ。そんな顔の近くにあって熱くないんですか。」
「だからうるせぇっつってんだろうが。」
「こんな日はお休みもらってお出かけしたいですねー」
「お前言ってることぐちゃぐちゃになってるぞ」
「ねー土方さん。休憩しましょ?水分補給!」
「アキ、副長の俺を誘って堂々とサボる気か?」
溜め息混じりにそう言われた。
そうじゃなくてそうじゃなくてそうじゃなくて!
単純に喉が渇いた。