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銀魂 短編集
第9章 銀時 好きの二歩手前
「で、今日は何の用なわけ?」
体勢はそのまま、
チラッと目線だけこちらへ寄こす。
「用事はないけど…」
「用事がないなら帰れー陰気臭い空気でカビ生えたらどうすんだ」
私は反論できずに膝の上で拳を握る。
「はぁ…今日は何して怒られたんだよ。」
やっとだるそうに身体を起こしてくれた。
いつも私は仕事で落ち込んだりすると銀ちゃんに話を聞いてもらっているのだ。
「振られた。」
「…は?」
「失恋した」
恐らく、銀ちゃんの中で想定していなかった話だったのだろう。
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