第4章 万斉 乙女心
夜。
暗い。
1人。
肌寒い。
そんな状況で点々と街灯に照らされた道を歩く。
寂しい。
さっきまで友達とワイワイ喋っていたのに。
急に1人になったせいだろうか。
急にブワッと泣きたくなった。
泣きたい原因なんてない。
なんとなく泣きたいと思った。
あぁ、またこのめんどくさい感情。
自分の情緒不安定さが本当にめんどくさい。
あと一回ボタンを押せば電話がかかるところまで画面は進んでいた。
少しばかり名前の表示されたその画面を見つめ、
半ば勢いでもう一度ボタンを押した。
いつもここで一旦悩む。
こんなめんどくさい感情に付き合わせることにこれでも罪悪感は感じているのだ。