【HUNTER × HUNTER】アナタの奥まで【R18】
第4章 訓練
昼間はキルアと手合わせ、夜就寝の時間はキルアと遊ぶ。
一日のほとんどの時間はキルアと過ごすようになっていた。
彼のスキンシップ日に日に激しくなるものであったが、それと同時に私たちの心の距離も縮んでいった。
そんな私たちの仲の変化をイルミが気づかないはずがなかった。
というより、イルミは気づいているはずなのに見て見ないふりをしていた
ある日の事、この日イルミとキルアは任務で留守中であった。
そんな中私はいつも通り訓練を受けていた。
今日の相手は男性の操作系の念使いの人であった。
この人はやたら私に優しいし何故かスキンシップも多い。
その割には手合わせは厳しめで、私が顔を歪める度に喜ぶ。
なんだかそこだけがイルミみたいなのだが全くイルミとは程遠い人柄であり、お陰で少し奇妙で苦手だ。
操作系は人を痛めつける趣味があるのだろうか?
「14号様、今日はこちらの薬を飲んでいただきます」
そう言い彼が手渡してきた小瓶にはピンクの液体が入っている。
見るからにして普通の薬では無いのは一目瞭然だ。
「これを飲むの?」
「そうでございます。今日は新しい薬への耐性を付ける訓練でございます。これもイルミ様からの命令でございますよ」
今更、新薬の耐性を付ける必要があるのだろうか?
そもそもこの訓練は念のものである為、薬は関係ないのでは?
など沢山の疑問が頭の中で生まれたのだが、イルミからの命令と聞いて疑問は取り去ってその薬を飲むことにした。
小瓶を開けると甘ったるい香りが鼻を擽った。
一気にピンクの液体を飲み干す、その液体は甘くてドロドロとしていた。
液体が喉を通り抜けたその瞬間、心臓がドクンと大きく波打った。
その後心臓が今までに無いほどドクドクと早く大きく音を立てる。
全身の血液がすごい速さで巡っているのを感じた。