【HUNTER × HUNTER】アナタの奥まで【R18】
第3章 身体
それから毎日2、3時間キルアと手合わせの時間が増えた。
最初といえば年齢の差というものがあって当然私の方が腕が上であり、手加減する事が多かった。
だがしかしキルアは私より戦闘技術が劣っていても成長のスピードが異次元であった。
いくら同じ手を使おうとも次の瞬間には見破られていたりするのである
彼は私が手加減している事に気がついていたためいつも本気で殺しにかかっていた。
最近では、いつ自分の命が最後になるかと内心ビクビクしている。
「あーーやっぱ〇〇に勝てねー!!まだ1回も殴れてもねーしムカつく!」
彼は寝そべって大きな声でそう叫んだ。
だいぶキルア強くなったけどね、という言葉はむしろ彼を怒らせてしまいそうなので言わないでおいた。
「もうお前とやりたくねえ」
「そんな事言われてもイルミの命令だし」
「兄貴の命令ならなんでも聞くのかよ、〇〇は。こんな訓練よりいつも通り遊ぼーぜ」
彼が私を一発殴れるようになるまではこうやってしょっちゅう駄々を捏ねられた。
私がキルアから一発食らったのはそうそう遅くはなかった。
流石キルア、本当に上達が早すぎる。
私はキルアと手合わせをする為だけに1年間その訓練を受けてきた
そのため、彼を殺さないように手加減する方法を知り得ている。
あの訓練を私は受けていなかったら今頃キルアを誤って殺してしまい、そして私もイルミに殺されていただろうと身震いする
この空間はキルアと私、イルミ以外の者が入ることは許されていないため、キルアとの2人だけの時の空間は殺伐とした雰囲気の中であったが心地よく感じた。