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【KP】BL

第10章 【ヒミツの合図】






それにしても…
海人もモチロンやけど、ソータくんえぐ。。


人間の体って、そんな動きできんねや…
なんて思うくらいキマっとって。


そんなソータくんに呼応するように踊る海人も
ガンギマりで。


顔がほぼ見えん状態で踊る海人からは
海人の本気が窺える。


海人は、キッズダンサーやった頃、
どんだけ一生懸命練習重ねてダンスと向き合って
頑張っとっても、コンテストにひとたび出れば
顔の可愛さに注目が集まることを嫌っとって。
(人からみたら贅沢な悩みなのはわかんねんけど
俺も海人のその気持ちは…わかる)


海人もな?アイドルにとってビジュアルは
大切なんやって思い知る場面が増えて
だいぶ和らいできたとはいえ、
その頃の苦い思い出を未だに引きずっとって…。


ダンスを見てほしい想いが強いときは
よう顔を見せたがらん。いまでもな。


けど、最近は…俺ともな?
踊っとるとき目ぇ合うこと増えてきたし
そういうとき、楽しいなぁって海人と踊るダンス、
好きやなぁって思っとったけど


本気の海人は…こういう表情すんねんな。


海人と覚悟決めて2人になって…
どんなときも支え合ってここまできて。


いつしか、溢れ出す想いを止められんくなって、
肌を合わせるようになって…


これまでよりいろんな海人を
見てきたつもりやったけど、


この海人は、、
まだ、俺の隣では見たことのない海人で。


ダンスを心から愛してるもん同士、
言葉なんかなくてもダンスで会話する感じ。


紫耀と海人の2人の間にだけ時折流れとった
少しだけ痛みを伴う空気が、そこにはあって…。


もしかしたら、俺が理解すんのはおろか
その海人を目の当たりにするのすら
一生、無理なんかもしらんな…
なんて、弱音が脳裏に浮かんだとき―――


海人が指先を唇に当てて、その指先で
ソータくんにタッチしようとする間接・間接キス
みたいなんしとって…!


ひと目見てわかった。
感情、昂ぶったんやろうなぁって。


ソータくんが全然違う動きしとったから
ニアミスで済んだもんの
あれはもう…完全に誘うときの海人。


その海人は
俺だけの海人やと思っとったのに…。


帽子で隠れとったお陰でその海人の視線が地上波に
乗らずに済んだのは不幸中の幸いやったけど
ソータくんには、きっと、、












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