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【KP】BL

第9章 【キミの好きな僕】






「海人さ、今のドラマ…風呂入るシーンあんの?」

「え?ふふっ…
教えなーい!教えるわけなーい!笑」

「なによ、それ…苦笑」


いつまで言うんよ…
紫耀と一緒に、言うとったやつ、、。


「ねぇ、廉、そろそろ熱くない?」

「…全然。」

「ガチ?オレ、もう、限界かも…。上がってい?」

「…あかん。」

「えーー無理っ!マジで熱いんだって!」

「じゃあ…今日、しよーや。
それ約束してくれたら上がってええよ?」

「わかった!決まりね!じゃあ上がろっ!」


あっさり、受け入れられすぎて
肩透かしをくらう。


風呂上がったあとさっとタオルドライして
海人が、そのまま寝室に向かうから


「海人。ドライヤーは…?」

「あ、んー…今日はいいや。」


…だって、好きでしょ?


オレとのお風呂も
この濡れた髪で抱かれるのも。


「…レン、おいで?」


あぁ、またその目や。


濡れて緩くウェーブのかかった髪の隙間から
俺の好きなその目で、見てくる から…。


海人に近づくとベッドサイドに立ったまんま
指を絡ませて、俺の上唇を喰んできて…。


「…んっ…かい、と」


ベッドに沈められながら海人の名前を呼ぶと
俺を組み敷いた海人が見下ろしてくる。


「…似合うな。これ、。」


海人の髪を梳かしながら告げると
クスクスと笑いながら


「…知ってるよ。」


なんて、可愛げのないこと言うクセに
やっぱ嬉しいのが我慢できとらん
愛すべき生意気なコイツ…。





…知ってるよ、
パーマをかけたオレを好きだってことくらい。


そんな当たり前なことを言ってくる廉が可愛くて
つい、頬が緩む。


廉はそんな口元が緩んだオレを
満更でもないからだって思ってるかもしんないけど、
オレにとって、それが自分に似合うかどうかなんて
二の次で。


廉が好きだから、廉が嬉しそうにするから
仕事上大丈夫なときは隙あらばパーマをかける。


廉の好きなオレに近づきたいから。


オレにとってはそれだけが確かな理由。


きっとそんなこと知ったら廉は
「どんな海人でも海人やから好きなんやし。」
とか言うと思うんだけど


自己満だとしても、好きな人を喜ばすために
行動したいっていう
その気持ちが愛だと思うんだよね。











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