第6章 【いっそ、キミを奪って】
触れるとわかる、俺の平らな躰とは違う
程よくついた筋肉で隆起した躰に手を滑らせて
布の向こうの海人の躰を想像しては
中心が熱を帯びる…。
昔は俺と同じくらいガリッガリやったくせに
いつの間にか俺は海人に守られとるし
この胸に抱き寄せられる
居心地の良さを知っちゃったら、
それはもう、離れられんくらいのやつで。。
海人は俺に、
愛し合う幸せを教えてくれた大切な人やから…
与えてもらうだけやなくて、
俺だって与えたいって思っちゃうのよ。。
「れ…んっ、あっ、、」
海人が俺の刺激で感じてんのが嬉しくて…
反応を見ながら
潰したり転がしたり…
それだけじゃ海人が足りんくて…
直接、味わいたくて
Tシャツを脱がせようとたくし上げると
途中から海人がそれを引き受けて
襟ぐりから自分の頭を抜いて
Tシャツをバサッと脱ぎ捨てる。
海人が…
乱れた髪をかき上げて整えたあと
俺のこと、俺の好きな目線で
見下ろしてきて、
わかったように微笑う…。
普段は俺が海人の思考をくみ取ることが
多い気がすんのに
こういうとき、
俺を見透かしてくるような海人が
悔しいくらいに好きで…。
「……レン?」
吸っては甘く噛んだまま、
目線だけ呼び主の方を向けると
さっきまであったはずの場所に
海人の顔が無くて…
「…満足した?」
少し屈んで
俺の耳後ろで
生々しく囁かれる吐息。。
「かわいいね?レン…。
一生懸命になっちゃてさ。」
俺の耳に触れるか、触れないかの
ギリギリの距離で。
「か…いとっ。」
俺が海人の名前を呼んだときには
もう、遅くて…。
さっきまでシンク側にいた海人が
身体を翻して作業台に手をついて
俺を閉じ込める。
*
体勢が変わったとたん
不安に揺れたレンの薄茶色の目が
たまんない…。
「あーぁ、ホントかわい。
オレの心配するよりさ、自分の心配してくんない?
オンナもオトコも
レンのこと狙ってるヤツばっかだから。」
「…かいとッ、やめろって…!」
「おまけにさぁ…こんな感じやすいって
バレたら、、どうすんの…?」
クスクスと笑いながら
反応しとる俺の下腹部に膝を割り入れては
それを上下させて、
やわやわとした刺激を与え続ける…。