第6章 【いっそ、キミを奪って】
「海人、髪伸びたなぁ。。」
「ちょっ、危ないから向こう行ってて!」
パスタ作っとる後ろから海人の襟足にかかった
髪の毛をクルクルしながら話しかけると
海人が子ども扱いしてくる。
「危なくないやん、俺大人やし。」
「なんならキッチンに立った廉は
小学生より危ないから!笑
マジで調理実習とかどうしてたの?
って不思議だわ笑」
「調理実習はなー、俺できんからやって?
って言うたら班の子がやってくれるし。」
「あー、女のコがね?」
「んー、女も男も。」
え?男も…?
ほんっっと廉って危なっかしいよね…。
「先生もな、先生どうしたらいいですか?
って言うてちょっとやってもろたときに
めっちゃ褒めたら、最後までやってくれたりな?」
「…それ、ダメ先生じゃん。」
「俺にとったら女神やったけどな?笑
自分ができんことパパってできる人、
単純にスゴいって思うやん?」
「……ふーん?」
その先生、美人とかだったら嫌だな
とか、モヤモヤしてきたところに
「例えば海人とかな!」って言ってくる廉が
可愛くてたまんなくて
もう…この人、ほんっっと困る。。
そんなドキドキさせられたオレのことなんか
知らんぷりで、廉がまたクルクルさせながら続ける。
「……海人さ、この髪ガチ似合うよな。
マジ美人。」
「ガチ〜?それはありがとうだわ。」
「や、マジで。なんかさ、イケる気するもん。」
「ねぇ笑 イケるとか言わないで!笑」
「なぁ、、真面目に言ってんの。
犬飼くんやって、そうなんやないん?
やなかったら送らんって。あんなメール…。
わかってんの?
海人、絶対狙われてんで?」
「いやいや、ないでしょ笑
犬飼くんってそういう人じゃん笑
深い意味なく思いつきで言ってるだけだって。」
海人の顎を引き寄せて強引に口吻ける。
「ないって…何で言い切れんの?
俺と普段、こんなんしとるクセに。」
海人がかけとったコンロの火を止めて
海人を深く味わう。
「…あっ、れ…んっ…待っ、、」
「待てん。今日は俺が気持ちよくしたる…。」
廉がTシャツの裾からソロソロと手を這わせながら
まさぐって、胸の突起を探す。
その慣れない手つきが
触れるか触れないかの
絶妙な刺激を与えてきて、
思わず、声が漏れる―――…。