第5章 【キミに追いつくまでの70日】
「ごめんどころか…そんなん、愛しかないじゃん。
オレを受け入れるためにその覚悟を
してくれたってことでしょ…?」
「別にそんな…
恩着せがましいもんちゃうけど苦笑
俺が海人のこと好きなだけよ。」
「もう…そんな可愛いこと言うのやめて?
煽んないでって言ったじゃん。。」
廉って…一見クールに見えるクセに
本当に愛情深くて。
だけどさ、それって…
誰かに痛い想いをさせられたことがあるってこと?
ただでさえ痛みを伴うのに、
こんなに華奢なレンを…?
ヤキモチと怒りが渦巻いたような
感情が沸き立つ…。
だけど、廉の震えるような瞳からその告白は
すごく勇気を出してくれたことだとわかるから…
何も聞かないし、言わないよ。
「…廉?何にも心配しないで大丈夫だから。
オレに委ねて。」
廉の頭を撫でた後
額…瞼…頬…唇…
安心させるように優しく触れては
キスを落とす。
「…ごめんな?俺が、オンナやったら
ヤりたくなったときムードに任せて
すぐできんのにな。。」
「ねぇ、お願い。そんなこと言わないで?
オトコとかオンナとかじゃなくて…
オレは廉が廉だから好きなの。」
廉の瞳から零れた涙をキスで拭って
口吻ける。
それは…触れるだけの、誓いのキス。
「廉のこと…一生、大切にする。」
「…返品は許しませんけど?笑」
廉からオレに…返事のキス。
「ふふっオレからずっと、大切にされてて?」
「…海人もな?」
「よそ見、しないで。」
「したことないわ笑」
「飲みに行ったとき隣の人にベタベタしないで。」
「それはしゃーないわ。無意識やから。」
「じゃあ、意識して。」
「…努力します。」
「ずっと、オレの隣で笑ってて?」
「喜んで。」
キス、キス、キス…。
一言発するたびに
唇に触れる。
お互いの愛情を確かめ合う様に
もう一度…
もう一度…と、
幾度も唇を重ねていくうちに
自然と絡み合う舌。
舌と舌で抱き合う様に
二度と解けない程に絡み付いて…
甘く蕩ける様な口付けはいつしか
お互いを求め合って
呼吸を奪い合う程の
激しいキス…。
「…かいっ…と」
「レ…ンっ」
吐息の隙間で名前を呼び合って…
目眩を起こしそうな
最上級の幸せに蕩けそう。