第5章 【キミに追いつくまでの70日】
髙橋「ジンは前からそうだよー!
めっちゃ優しいから!オレには特に!!ねっ?」
抱きついてきた海人から
不意に上目遣いを向けられ思わず顔が火照る。
ちょっと待って…?
海人ってこんなだった?
確かに前から可愛かったよ?
可愛かったけど…いまは色気もあって…。
ていうか、、この髪のせい?
俺、女のコ大好きだし、
多分…てか絶対に!ノンケなの!
なのに、なんか、、
そんな目で見つめられるとヤバいんだけど。。
永瀬「海人、飲み過ぎ。お前は水でも飲んどけ。」
いつの間にか席を立って俺たちの方に来てた廉が
俺から海人をひっぺがして紙コップを渡す。
「ごめん廉…」なんて殊勝な態度で謝りながら
それを受け取って素直にコクコクと水を飲む海人。
……え、なに?なんか…
普通の光景っちゃ普通の光景かもなんだけど…
俺の考えすぎなのかもしんないんだけど…
え、これ、ガチのやつ…?
岸くんは…何も思ってなさそうで
いつもどおりずっとなんか食べてて苦笑
紫耀は…めっちゃ貧乏ゆすりしてるーー!
わかりやすく不機嫌じゃーん涙
てか、KING…なんなの?苦笑
俺ら、恋愛禁止じゃなかったの?!
てか、これ紫耀はどっちに妬いてんの…?
気になることが多すぎて「てか」が止まんないよ!!
俺の視線に気づいたらしい紫耀と目が合うと
「見んな。」なんて言われる。
見んな。って、見んな。って…
こんな気になるの見ないなんて無理じゃん!!
神宮寺「あっ廉…席、変わる?」
永瀬「…そうしてもらえる?」
平野「別によくね?
…じんに任せとけばいーじゃん。」
えーーマジでどっちどっち?!
あっでも…
俺が海人支えるのは大丈夫なら廉、なの…?
えっマジでわかんないんですけど!!
そんなことを考えて悶々としてたら
俺の膝に海人が倒れてきて…。
神宮寺「ちょっ待って?!寝てんだけど!笑」
永瀬「あー…しゃーないな苦笑 寝せるか。
紫耀、申し訳ないけど…運べる?」
平野「…別にいいけど…。」
立ち上がって、
俺の膝で寝息を立ててる海人に近寄って声を掛ける。
平野「おーい、海人ー。立てるー?」
それに答えることもできない海人に
「…ったく。飲んだら飲まれるなっつーの。」
なんて小さく文句を零す。