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【KP】BL

第4章 【恋の媚薬】






視線が絡み合った刹那…
オレたちを纏っていた空気が、変わる。


それはみるみる熱を帯びて…。




―――ヤバかった。
メイク終わってなかったら
めちゃくちゃにレンを味わってたところだった。。


「海人は…欲しい人?」
先に視線を逸らして逃げたのは、レンで…。

「……えっ?」

「やって…海人、欲しかったんやろ?チョコ。
 小学生の間ずっと、好きやったコからさ。」

「恥ず笑 雑誌で言ってた話擦られんの
 さすがにハズいっすわww」

「…そ?俺はなんともないけどな。
 やって、過去やもん。けど…
 その子より長く俺のこと想ってくれてんのかは
 めっちゃ気になるけどな…?」


オレの首に巻き付けていた腕をするりと解いては
ソファに座っていたオレの隣まで来て
机の上に置いてあったお茶請けのお菓子を
ゴソゴソする廉。


「6年前って…18とか19か。」


普段、お菓子はあんまり口にしないのに珍しいな…
なんて頭の片隅で思いながら思い出話に付き合う。


「あー…海人があの公園で泣いたり
 俺にメンヘラムーブしとった頃な笑笑」

「もー!確かにごめんだったけど、言わないで!笑」


あぁ、その頃かぁ…って懐かしんでは
こういう意味の好きじゃなかったけど、
オレって廉のこと初めましてから
ずっと、好きだなぁって…。


「…なぁ、知っとる?」

「ん?なになに?」

「昔はな?チョコレートって恋の媚薬って
 言われてたんやって。」


お茶請けの中からチョコレートを取り出して
口元に持ってきて微笑んでくる廉が、かわいくて。


オレの廉ってどこ切り取ってもCMみたいだよなぁ…
そんなふうに心の中で惚気ながら「そうなんだ」
なんて、なんでもない相槌を打つ。


「舌の上で溶かしてさ…」
チョコレートを艶かしく口に放り込んで
片膝をオレの隣にギシッと沈めてくるから…


ヤバ…


って直感的に思ったときは…遅くて。


顎に手を添えながら口付けられるままに
甘い香りに誘われたオレは無意識に口を開いてて。


唇の隙間から溶けかけのチョコレートを渡されて
お互いにそれを味わうかのように
舌先で弄んで…。


「…んっ…、はぁっ…かい、…」


チョコレートが溶けて無くなっても
とどまることを知らないオレたちは
夢中でお互いを求め合う―――…







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