第3章 【交錯する想い】
お久しぶりの紫耀と惜しみながら別れて
家にようやくたどり着いたのは3時。
寝ている廉を起こさないようにそぉっと入ったのに
リビングから光が漏れ出ていて。
「…もぉ、廉、またつけっぱで寝てんの?」
ぼやきながらリビングのドアを開けると
コントローラーを持ったまま
「おかえりー!」って迎える廉がいて。
「えっ何で? promiseどこいった??笑」
「笑! まぁええやん! そんなん!」
「よくないでしょ笑」
「いいから、いいから!」
廉が手をこまねきながら
「ふぁいふぉー」って呼ぶ。
もう…また新しい呼び名増えてるし、、苦笑
甘えたな廉は、嬉しい。
けど、
「…オレ、踊ったあとシャワー浴びてないから
汗臭いかも苦笑 後でね!」って言ったのに
「えぇやん笑 それもまた。」
なんて言いながら立ち上がった廉が、
抱きしめながらオレの肩に頭を埋めてきて。
スンッて匂いを確かめた廉が
「……クサッ」って漏らす。
自分でもそうかも、
と思ったからさっき断ったのに、
それでも抱きついてきたのは廉じゃん。
それでそんなこと言うって…ヒドくない?
好きな人からそんなん言われたら
そうかも、と思っててもやっぱり、ショックで…。
「…だから言ったのに、
それでも抱きついてきたのは廉じゃん。」
って、小さく文句を言う。
「違う。そのニオイやない…。
海人、今日…紫耀と逢った、?」
オレの肩から頭を持ち上げた廉の様子が
明らかにおかしくて、地雷を踏まないように
探り探り会話をする…。
「あ…、うん。」
「…何で? 俺、聞いてないよ。
カイタくんと動画撮るんやなかったん?
ウソ、、ついたん?」
「違う!! それは嘘じゃないよ。
カイタくんとのやつテッタくんに撮ってもらった。
けどほら、テッタくん紫耀たちの映像も
撮ってるじゃん? たまたま、テッタくんに
紫耀から連絡あったみたいで、観に来てくれて…。」
「……たまたま?」
「うん。」
「たまたま、ね。」
確かに、いつも紫耀からはめちゃくちゃ
香水の匂いがする。
けど、、
隣におっただけでこんな移る…?
「…元気しとった?」
「うん! 相っっ変わらずイケメンすぎて
正直、ビビった!!笑」
「…ふーん? 俺より??」