第32章 【花に想いを】【ソムな関係】
鏡越しに見つめてくる廉の視線が熱くて…
その恥ずかしさに耐えられなくなったオレは
早めに口を濯いで、この場を離れようと洗面所の
扉の方に向かうと、口の中の泡を吐き出した廉の足が
ダンッ! と出口を塞いだ。
「だーめ。おって。」
「…けど、オレもう、歯磨き終わったし…
ここにいてもすることないもん」
「…あるやろ?」
「え……な、なにぃ?」
「海人、そろそろ垂れてきちゃうから
早く横になりたいんやろ?」
スウェットの中に手を滑らせた廉は
パンツ越しにオレのお尻をグッと掴んで
指で入り口付近をふにふにと撫でた。
「……ほらぁ…海ちゃん、ちゃんと締めんと。
ローション垂れて来てるやん…」
廉の指についたローションを親指と人差し指を
くっつけたり離したりしてわざとらしく糸引かせて
オレを辱めてくる…
「今日…すぐヤるつもりやったんやろ?
そしたら思いの外俺が飯準備しとったから
タイムスケジュール狂っちゃったなぁw」
「れぇん! そこまでわかってて…
わざと、意地悪…したの?」
「わざとやないで? 海人腹減っとるやろうからって
いう親切心と…海人の泣きそうな顔が好きやから」
「れん、ひどいっ! 最低っ!!
それね、やりすぎたら嫌われちゃうやつだから!
れぇんのバカ!! 嫌われちゃえ!!」
……ほんまにコイツはさ。
何で怒ってもこんな可愛いんやろ。たまらんわ。
俺が海人のこといじめたくなんのは
可愛すぎる反応しちゃう海人のせいやと思うし、
別に俺は悪くないと思うんやけど。
「嫌われちゃえって…苦笑
ちなみに、俺が嫌われたら困る相手って…
海人しかおらんけど。
海人、嫌いになったん? 俺のこと。」
う゛ーーーズルい!ズルい!!ズルい!!!
廉のこの顔だけはほんっっとズルい!!!
絶対そんなわけないのわかってて訊いてるもん!!
「……嫌い…じゃなぃ」
「…なぁん? よぉ聞こえんかったんやけど」
「う゛ーー…廉のことは好きだけどっ!
あんまひどく意地悪されるとやだかもって話!!」
「んははっそうやんなぁ?
海人、俺のこと大っ好きやもんなぁ?」
「それはそうなのが悔しいです!!
…けど、あんまそれに胡座かいてほしくはないし。
インスタとかのいいねだって欲しいし。」