第26章 【重課金カップル】
相手を知っとるカップルの寝室はさすがに照れるから
さすがに、そこは手伝えんやん? 苦笑
「そのブレスレットさ、結構最近ずっと探しとって。
必然的に大掃除みたいな感じになったおかげで
長いこと探しとったリモコンは出てきたんやけど、
肝心のやつが出てこんくて…。」
「リモコンは海人が普段座っとるあたりの
ソファの隙間から出てきたから
多分…海人の仕業なんやけど、」
とかブツブツ文句を言う廉と一緒に
俺も探しとったら玄関が開く音がして…。
「こんばんは!大吾くん」
「かっ!海人?!何でおるん!!」
秘密の探し物をしてたせいで
必要以上にビクつく廉。
「何でって…会いに来た。理由要る?
オレが廉に会うのに。」
理由要る?って…
そんなん、
そんな表情で言うてくるなんて…ズルいやん。
俺の推し、めっちゃズルいと思う。。
「…最近、全然、、来んかったくせに…」
「それは…ごめん。余裕なくて、」
「おまけにそんな、急に…
大吾だって来てくれとんのに…」
「知ってる。大吾くんから連絡もらったから」
「……そやったん、」
親友的に。
雄み溢れる海ちゃんにモジモジする廉は
なかなかに見てられないものがあって、、
早めの退散を試みる。
「もー俺は海ちゃん来るまでの繋ぎやん!笑
お役御免で帰らしてもらうから!
会いたくてたまらんかった海ちゃんに会えて
よかったなぁ?廉」
ニヤニヤしながら親友の顔を覗き込むと
これ以上にないくらい耳まで真っ赤になっとって。
「ちょっ!余計なこと言うなってマジで…!」
廉が猫パンチを繰り出しながら
玄関に押し出してくるから廉の肩越しに
「海ちゃんありがとうなぁ〜!あとはよろしく!」
と言葉を残して帰って行った。
逢いたくてたまらんかったくせして
いざ、目の前におるとなると気まずくて…
一瞬だけかち合った視線を逸らして、
無言でリビングに戻る。
「撮影で忙しいうえに夜は夜で倫也さんと
一緒にプラベゲームしたりもしとるみたいで…
忙しそうやな?」
我ながら嫌味な言い方しとるとは思う。
思うけど、、
俺と逢う時間はなかったくせに、
なんて卑屈なことを思っちゃうくらいに
俺の機嫌は悪いらしい。