• テキストサイズ

【KP】BL

第25章 【想い人、憑依型につき】






「そうなってくると廉がミニーちゃんになるけど
 大丈夫だった?笑」

「全っ然大丈夫やないわそれ!笑 それやったら
 海人がミニーやろwまつ毛バサバサなんやから!」


なんて、いつもどおりふざけとるうちに心臓も
落ち着いてきたからホッと胸を撫で下ろす。


少しだけ、沈黙が流れた後徐ろに口を開いた海人が
「そういえばさぁ、、和服って…エロいよね?」
なんて、また俺を困らせるようなこと言うてくる。


「着物って合わせるとき右前じゃん?これさ、
 男の人が後ろから抱きしめたときに右手を差し入れ
 やすいように右前なんだって。知ってた?」
 

メイクさんとも衣装さんともすぐに仲良くなる海人は
こういう豆知識をちょいちょい仕入れてくる。


「そうなんや…」

「脱がせる前提ってのがなんか…エロくない?」

「…いいやん。ロマンがあって。
 じゃあ俺は左利きやから、向かい合って
 抱いたら差し入れやすいってこと?」

「え…あ、うん、。そういうことになるかな、」


自分からこの会話を始めたくせに、
急にドギマギしだす海人って何なんやろ…苦笑
この流れになること、1ミリも予想してなかったん?


やとしたら、危機管理能力低すぎやろ。
ほんま、危なっかしくて心配なるわ…


地べたにおった海人の腕をとって、
ソファの座面に引っ張り上げて向かい合う。


一瞬、驚いたように目を見開いた海人が
にっこりと微笑んで、いーよ。と言った。


……いーよ?


それって、何のいーよ?
どこまでのいーよ?


考えてもわからんからなるようになれ、と
カウチ部分に押し倒すと、顔を反対側に反らして
差し入れやすいようアシストしてくる海人。


なんなん、その…
脱がすときちょびっと腰浮かす、みたいなアシスト。


おまけに髪が伸びとるせいかボーイッシュな女の子に
見えんことはなくて、なくはない。


いや、それどころか、むしろ…


合わせ襟の隙間から手を差し込もうと
海人の肌に指先で触れるとしっとりしとって、
あったかさを感じた。


そのまま触れ進めて手のひらを遠慮がちに海人の肌に
添わせると、海人は微かに身じろいで。


「んっ…れぇんって、冷え性?」


大きな瞳を潤ませてそう見上げられれば
海人の熱い視線に浮かされそうな自分に怯む。










/ 238ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp