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【KP】BL

第25章 【想い人、憑依型につき】






「…ダメや、ないけど」

「マジ?!やったぁ!!廉大好きっ!」


でまぁ、、
俺もそれを助長させとる自覚は…ある。


「……で?絵のモデルってどうしたらええの?
 ポーズとかとる感じ?」


雑誌のカメラ撮りバリに流れるようにポーズを
とったら「廉さすがじゃん笑 板についてる〜!」
と笑われた。ちょびっと、いやかなり悔しい…。


「それは大変だから大丈夫よ!廉もホン覚えたり
 やることあるでしょ?やんなきゃなんないこと
 しながら廉は普通に過ごしててよ。
 オレ、チラ見しながら描くから!」

「…んはっそんだけでいいん?
 お安い御用ではあるけど……俺、高いで?笑」


オレを見下ろしながら羽織ってたジャケットを
肩で着て、自分の魅力をわかったうえで
色っぽい視線を寄越してくる廉は…あざとい。


やっぱり、廉は…全裸より着衣エロっていうか。
着崩したチラリズムがいっちばんエロいと思う。







海人に言われたとおりホンに目を通したり、
メッセを確認したりしとったら海人が趣味部屋から
旅館にあるような簡単な浴衣に着替えて
いろんなモンを抱えてリビングに戻ってきた。


濃い顔のやつの和装ってなんか、
独特の雰囲気あってええよなぁ…とか
ぼんやりと思っとったら両手に抱えてきたやつを
バラバラと机に散らばらせる。


絵筆…?と、皿みたいなやつと。絵の具と。
それから、
絵には関係なさそうなキセルと。


「……なん?これ。」

「ん?これ、キセルだよー。洒落てるっしょ?」


彫刻が細やかにあしらわれとるキセルを手に取って
愛おしそうに見つめた海人が
肉感的な唇で思わせぶりに咥え、
煙を吐く真似事をするように息をふうっともらして
長い睫毛に縁取られた目を伏せた。


危うく、海人に見惚れそうになった俺は煩悩に
蓋をするように首を振って海人に話しかける。


「シャッ…シャレとるけど…
 海人ボイトレ始めてから喉に悪いからって
 タバコやめとったやん。…ええの?」

「…ん?ふふっよく覚えてくれてんねー」


―――覚えとるよ。
海人のことやったら、何でも…


「だからこれは…気分だよ。咥えるだけ」

「ふはっ意味あるん?それ」

「…多分 笑 てか、ぶっちゃけ意味なんかなくても
 いーの。オレ、カタチから入るタイプだから!」









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