第20章 【囚愛の果て】
―――どうしよう。
時間にしたら大したことないんだろうけど、
沈黙が重い……。
どう話を続けたらいいかわからなくて
汗をかいたグラスの水滴がコースターに滴り落ちる
のをただただじっと、見つめていた。
「海人海人 笑 そんな気まずそうにされたら
余計気まずいから!!……やめて?苦笑」
「すっすみません😭」
「謝られると余計悲しいわ!笑 でもま。
グループの編成変わると色々と大変なのは
他のグループのヤツよりわかるつもりだし。
2人で本当によく頑張ってると思うよ。
いろいろとさ……大変だったでしょ?」
なんだろう。。
ありふれてるはずのねぎらいの言葉なのに
いろんな経験をしてきただろう増田くんの言葉が
弱りかけてたオレをお布団で包むみたいに
やけに、響いて―――。
「うわっ!!ちょっ…泣かないでよ、海人〜😭
大丈夫?俺がイジメたみたいになってない??」
こんなことになって、
こんな運命を避けられなくって
それを突然告げられたティアラのみんなの方が
絶対に戸惑ってるし、辛いんだから…
オレたちが悲しんじゃダメだって。
大変そうにしちゃダメだって。
廉と2人でラブ & ピースを届けなきゃって……。
本当は、本当は……
今までだったら紫耀に一番に相談してたのに。
一緒にグループのダンス映像を観て、
どうしたらもっとよく観えるかなって
夜な夜な一緒に悩んでたのに。
一番ききたい紫耀の意見が今はきけなくて。
それどころか、秘密にしなきゃいけなくて―――。
どうしよう、急にこんな泣いちゃって
増田くん、絶対困ってる。
なのに、早く泣き止まなきゃ、何か喋らなきゃって
そう思えば思うほど、言葉が出てこなくて……
おしぼりを目に当てて肩を震わせることしか
できなくて焦っていたオレの背中に
そっと、増田くんの手が優しく触れた。
ハッとしたオレが増田くんの方を見やると
ニッコリと微笑んだ増田くんは独特なセンスの帽子を
オレに被せて “泣いてもいいんだよ” と
言ってるみたいに背中をさすってくれた。
「いくつのときだったの?2人になったの。」
「……にっ24になったばっかりの頃です…」
「てことは、、山下くんと錦戸くんが抜けた頃の
俺らとおんなじくらいかぁ、、若いし
気持ちの折り合いつけんのムズいよね…」