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【KP】BL

第20章 【囚愛の果て】






「このぶっといネックレス、首輪みたいじゃんw」


そんなふざけたセリフを吐きながら
首筋にキスを落としてくる海人に
散々揺さぶられて…。


久しぶりの抱かれる側の快感に
とことん、溺れさせられた―――





コトを終え、最後まで拘束していた右手首を解放し
紫耀に口移しで水を飲ませると、
それを素直に受け入れ、喉を上下させて。


紫耀のカラダを汚していた
どちらの、何の、体液なのか最早わからない
それらをホットタオルで丁寧に拭う。


最初は声を抑えてばっかりだったクセに
何度もオレの名前を呼んでは果てた紫耀…。




顔を見られたくないとバックをとらせてたクセに
最後はオレの顔を見たいと言わんばかりに
仰向けに横たわり、オレの頬に愛おしそうに
左手を伸ばした紫耀はなんだか、、健気だった。




「……かい、と?」


元々ハスキーな声が更に枯れて
ようやく音になったかのような紫耀に呼ばれる。


「ん…カラダ、大丈夫?」
 
「なんとか、。てか…よく言うよな苦笑
 散々シといて、。」

「あは…だよ、ね?苦笑」

「つーか…海人、寝ないの?」


ベッドの端に腰を掛けていたオレを見た紫耀から
不思議そうに声をかけられた。





「そう…だね、寝ない。」

「……なん、で?」
嫌な予感しかない話の流れに声が震えた。




「オレ…暫く紫耀に会わないし、ここにも来ない。
 だから、紫耀も来ないで?」

「何だよ、それ…っ!話が違うじゃん…
 別れないんじゃ、なかったのかよ!」

「……別れないよ?別れないけど、別れない
 ためにもこのピアス外せるようになるくらい
 まではちょっと、距離置きたい…。」

「はっ?3ヶ月ってこと…?そんなの、無理。
 俺ら離れたらダメだって知ってるじゃん!」

「うん…でもね?ダメだと思うの。
 片時も離れたらダメな2人じゃダメだって。
 ……でも、ホントは気付いてるんでしょ?
 紫耀だって。このまんまじゃダメだって、

 とにかく、3ヶ月は会わないし連絡もしない。
 それに納得してくれないならいま、別れるから」


そう言われたらそれを受け入れるしかなくて―――




その日を境に、俺の日常から海人がいなくなった。


自分の部屋なのに
海人のいない部屋にも海人のいないベッドにも
違和感しかなくて…




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