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【KP】BL

第20章 【囚愛の果て】






「まぁ、3か月はつけっぱだけど、いま冬だから
 薄着になるころには外せるようになってるし。
 ……いいよね?」


いいよね?なんて、訊いてきたくせに
俺には選択権すらさらさらなくて
有無を言わせない雰囲気に抵抗する気も失せる。


一度こうと決めたらやり抜くのが海人だから。


「ふっやめろって言ってもどーせやるんだろ?」

「ふふっさすが紫耀。よくわかってんね」

「当たり前じゃん。……俺だよ?
 俺の年季、ナメないでほしーんですけど。
 俺、お前が思ってるより想ってるからね?
 …だからせめて、失敗すんじゃねぇぞ」

「自分のときは大丈夫だったから
 紫耀が動かないで協力してくれたら、ね」


へその上あたりの皮膚をつまみ上げ
ピアッサーをグッと押し当てる。


「……一発で決めろよ?」

「もうわかってるって!ちょっと…
 いや、だいぶ痛いけど…動かないでよね?」

「…いくときはいくって言えよ?」


覚悟を決めてスーーゥッと息を吸い込み目を瞑る。


「じゃぁ…いくよ?」


バチンッ!!
「〜〜〜っ!ってぇぇえ!!!」

「んっ、ちゃんとできた!さすが紫耀!全然
 動かなくてえらいじゃん…!てか、待って。
 紫耀ってもしかして痛みで感じちゃうタイプ…?」

「は?!ふざけんな!んなわけ…」

「そんなわけ、あるみたいだよ?ほら…」


クスクスと笑いながら
海人が膝で下腹部の膨らみを擦り上げたあと
俺の耳元で意味深に囁く―――


「試しに……ヤッてみる?そっち」

「おまっふざけんなっ!やめろバカっ!!
 んなことしたら許さねぇから…!」


紫耀が手錠をがちゃがちゃと鳴らしながら
抵抗してくるけど、両手の自由を奪われてる
紫耀を組み敷くことなんて容易くて。


「さっきも言ったけど、、許さないって…何?笑
 散々赦されてきといて、すっごい自己中だよね。
 紫耀って。

 それに、、さっきも自分で言ってたじゃん?
 どっちがどっちでもいいから廉とヤッてこいって。

 廉と寝るつもりなんてさらさらないけど、
 あんだけ酷いこと言ったんだから…

 万が一のために練習させるくらいの責任は
 とってくれてもよくない?」


そう見下ろしてくる海人の瞳は
俺が散々可愛いがってきた愛おしいコイビトと
同じだなんて思えないくらい獰悪で…








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