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【KP】BL

第22章 【ウォッカギブソン】






いつからやったかな…


替えのきくカノジョより
替えのきかん存在になろうって。


関係に終わりが来ることのない
唯一無二の存在になろうって。


海人が不安に襲われたとき
安心できる場所になろうって。
丸ごと愛そうって。


そう…決めた。


「そんなん…あたり前やん。どんなときも
俺だけはずっと、海人の一番近くにおるから。
一蓮托生の覚悟は伊達やないで?笑」

「死なばもろとも…でしょ?
ふふっ廉って結構…情熱的だよね?

見た目クールだけど、実はめっちゃ
オレのこと愛してくれちゃってるし…」

「…だるっ笑」


愛なんて言葉が
そんな簡単に口を衝くなんて…


俺の想いと海人の想いが違うことを
まざまざと見せつけられた気がして
そんな言葉で海人の言葉を遮断した。


「ごめん、だるかった?笑 けど…廉って
そんな風にカノジョのことも大切にするのかなぁ
とか思ったらちょっと、妬けちゃう。ふふっ」

「はいはい…苦笑
まぁ…本音言うとな?俺は、、
もうちょい、海人のこと大切に思ってくれるコと
付き合うてほしいけどな。」
俺ほどまでとは言わんけど…なんて、
会うたこともないカノジョに
心のなかで独り虚しくマウントをとったりして。


「でも、まぁ…彼女も大切に思ってくれて
ないわけではない、とは…思うけどね?」
カノジョとのやりとりでも思い出したんか
海人が俺の気も知らんと笑いを堪えながら
そんなこと言うもんやからつい、カッとして…


「……ほんまに、そうなんかなぁ?!
いくら…いくら海人とはよ結婚したいからって
そんな、、駆け引きに別れ話出してくるコ
ほんまに海人のこと大切に思ってくれとるん?

そんなコなんかよりさ、海人のことほんまに
大事にしてくれるコ、他に絶対おると思う…」


―――最悪や…。


海人の好きな人のこと
こんなふうに言うつもりなんか
1ミリもなかったのに。


海人にこんな悲しそうな顔させるつもりなんか…


「ほんまごめんっ!俺こそ酔っ払いやんな…苦笑
酔っ払いは帰るわ…さっき言うたんは
ただの酔っ払いの戯れ言やから…忘れてな?
ほんなら、カノジョさんと仲良ぉな!」
慌てて荷物をまとめて席を立とうとする
廉の腕を慌てて掴む。











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