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【KP】BL

第20章 【囚われてたのは…】






「そんなこと言うならオレ、別れるよ。」

「は?!そんなん許すわけないじゃん!!」

「なにそれ…苦笑
別に、紫耀に許されなくても関係ないし。
今まで楽しかったよ、ありがと。」
サッサと荷物をまとめ始める海人を見て
呆然とする。


コイツは…誰だ?
付き合い始めた頃の
俺が全てだった頃の海人じゃない。


俺がいないと海人はダメだって思ってたのに
海人がいないとダメだったのは…


俺の方だった…?




「かい…とっ、ごめん、嘘だよ」
海人に行かないでほしくて、とっさに出た言葉…


海人も笑ってくれた気がしたから
許してくれたのかなって…思った。
だけど…


「ふふっごめんね?
オレは嘘じゃないよ。
もう…紫耀に疲れちゃった苦笑

オレさぁ、ずっと、独占欲強い方だって思ってたの。
けど、違ったのかも。
紫耀はホンモノじゃん?付き合いきれないよ…苦笑」

「海人っごめんって!行かないでよ!!」
玄関に向かおうとする海人を後ろから抱きしめる。


「…そんなに、行かないでほしいの?」

「そんなに、行かないでほしい…」

「じゃあさ、オレがダンス仲間と練習してるとき
たくさん連絡してくんの、やめれる?」

「やめれる!!」

「誰かとご飯に行くときに門限とか決めないで
楽しんできてねって気持ちよく送り出してくれる?
迎えに来て待ったり、圧かけたりしない?」

「ど…努力する!!」

「じゃあ…オレと廉の関係に口出ししない?」

「しない!!絶対にしないから、離れないで…」


この人は誰だろう…。
あんなに憧れてた紫耀が
今はこんなに、オレに縋ってるの…?


「ふーん、そんなにオレのこと好きなら
まだ一緒にいてあげなくもないけど…。

けど、忘れないで?鳥かごの鳥はね、
あんまり窮屈だと逃げちゃうから…ね?」




捕らえてたと思ってたのに
囚われてたのは―――










❤Fin💛












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