第19章 【やっと、捕まえた〜after story〜】
だから、
紫耀が心配になることは極力しないし
紫耀もしないでくれるんだけど、
この辺の感覚が一緒なのは助かるなって思う。
*
また別の日は…
「あっ紫耀?明日ご飯食べに行くから、
夜ご飯一緒に食べられない。…ごめんね?」
「えっそうなんだ…、誰と?」
「んっと…親友くん!ジョンちーの打ち合わせ笑」
「あっそっか…ごめんな?
俺と一緒にいる時間が増えたせいで
親友くんとの時間減らしちゃってるよな?
今日はゆっくりしといで?」
「…しょぉ…っ!なんでそんなに優しいの!
ありがとう、ゆっくりさせてもらうね!
遅くなるかもだから、先に寝ててね?」
相手が親友くんのときはこんなに思いやってくれる。
だけどね?こんな風に優しくしてきたときは
決まって、要求してくる。
「ふふっ、海人…俺のこと好き?」
「うん!もちろん!!」
「じゃあさ、コレ、入れて?」
「これって…?」
「位置情報共有アプリ!」
「えっ…?」
「できるでしょ?俺のこと好きなら。」
「う、うん…でも…」
「でも、なに?
こないだみたいなことあったらどうすんの?!」
「それはそうだけど…」
「別に…深い意味はないよ?
すぐ助けに行けるようにしときたいだけだから…ね?」
「う、うん、わかった…」
紫耀はオレのことが大切で。
だから心配してくれてるだけ、なんだもんね…?
*
「海人っおかえり!」
「えっ、しょー…起きて待ってたの?」
「なんか、寝付けなくて…俺ね、最近
海人とハグしないと1日終わった気がしなくて、」
「…ごめっごめんね、紫耀。
これからはもっと早く帰ってくるから…!」
「…ほんとに?」
「うん!」
「絶対だよ?」
「うん…」
紫耀が…笑った気がした。
「……酒クサッ」
「えへへ、ちょっと、飲みすぎちゃったかなぁ」
「俺、ゆっくりしといでとは言ったけど、
こんなに飲んでいいって言ってないよ?」
「えっ…でもぉ、、」
「言い訳しないで?
海人お酒飲んだらちゃんと喋れなくなるじゃん。」
「う、うん…でも友達だから
ちゃんと喋れてなくても結構、伝わるよ?」
「そういう問題じゃないでしょ?
そんな舌っ足らずな可愛い喋り方で…」
いきなりグイッと腕を掴まれて
脱衣所に押し込まれる。