第16章 【いつの日のキミも】
「あの…僕のターン終わったと思うので
教えてください。お兄さんのこと…」
俺にショタ趣味がなかったこと
14歳の海人も24歳の海人もガチ感謝してほしい。
ただ、このときの海人はショタ趣味のない自分にも
なかなかの攻撃力があったことだけは
心のアルバムにしまっとくわ…
「俺は…25歳の…」
キモい順番で自己紹介しよるのは自覚あるもんの
名前…名前…と必死に思考を巡らせとるうちに閃く。
「倖生っ!酒江、倖生っ!!」
丁度いま、撮影中の名前を伝える。
「倖生…さん?」
おぉ…、わ、悪くない…
いや、むしろ、、いいやん!!苦笑
「でも、なんで、僕は倖生さんと同じベッドで…?」
まぁ…、そうなるわな。
「倖生さん、失礼なこと聞いてるかもなんですけど
なんか、その、、しました?昨日…」
「しっ!!してへんっ!してへんよっ!!」
まぁ、なんかしてきたんは24歳の海人やし、
許されたい!!
「よ、よかったです…僕、この間彼女と
初めてのちゅーできて、誰ともしないでねって
約束したばっかりで…」
あほや…思春期のあほっぷり、ナメたらあかんな。
とか思っとったら…
「倖生さんはいるんですか?彼女さん…」
なんて聞いてくるから、
ナメたらあかんなんてもんやない…。
「彼女は…おらんよ!」
「えぇーー?!こんなにカッコいいのに??」
まぁ、、気分は悪くない苦笑
「倖生さんは知らないと思うけど、
倖生さん、めっちゃ僕の友だちに似てて…」
知ってます、知ってますよ笑
「永瀬廉っていうんですけど…」
やろうな笑笑
「あっでも、倖生さんの方が大人の余裕があって
カッコいいです!廉はすぐ怒るから…」
「…そうなん?」
「廉のスリッパ履いたとか、ワックス使ったとか
エレベーターちょっと待たせたら、ノロマとか…」
「いらちな友だちやなぁ苦笑」
あったあった、なんて懐古しては
反省しつつ相槌を打つ。
俺の言葉にのって
悪口言うてくるんか思っとったら
「でも廉、本当は優しいんで!!」
なんて、ぷりぷりされた。
思春期の情緒、わからん…苦笑
「ていうか、そもそもここ…家、なんですか?」
「ん?そうよ。俺ん家。」
「や、やばぁ…ホテルみたい。。
家具もめっちゃオシャレ…」
ベッドの中から部屋の中をきょろきょろと見回す。