第15章 【愛情表現が異なる僕らの愛し合い方】
「俺はさ、彼女とかも友だちにバンバン
紹介したいタイプなのよ。そしたら、
一緒に遊びに連れて行ける場所が増えるやん?」
「ふーん、そうなんだ。知らんけどー」
話し出す前に断ったのに、ちゃんと嫉妬するやん苦笑
「やってさ、考えてみ?現に大吾たちとも、
俺の学生んときの親友とも海人は会うてるやん。」
しばし天井を仰ぎながら記憶を辿り
「…うん、たしかに…」と同意する。
「そゆことです」
「そゆことかぁ…」
「おん。けど多分、海人はちゃうんやろ?」
「オレは…紹介なんか結婚式までしたくないくらい
友だちにも家族にも極力見せたくないと思ってたし
なんなら、化粧なんかもしないでほしかったし
むしろ、部屋に閉じ込めておきたいくらい…
あったよ」
「海人さん、目ぇバッキバキで怖いわ!!笑」
重苦しくなった空気を一掃したくて笑ったのに
海人は真顔のまんまで…。
「…なぁ、笑ってや?心配なるやん苦笑
俺のこと、そんな風に思っては…ないやんな?」
「ごめん、思ってないとは…言えない」
「こーーわっ!苦笑」
「でも、わかってる!!こういう付き合い方したら
相手が息苦しくなんのも、わかってる、から
れんには幸せでいてほしいし、そうしたくない
気持ちもちゃんと!持ち合わせてます!」
「ガハハ!そんな涙目なりながら言うなよ苦笑
はぁ~…知っとったけど中々のヤバ男ですね笑
ボクのかれぴは。」
廉からのかれぴ呼び…
う、嬉しい…けど、、
「友だちを大切にする廉のことが好きなくせに
こんなヤツでごめんね、れん…」
そんなことを口にしたオレのことを
廉が優しく抱きしめて―――
「こんなヤツとか言うなよ、お前笑
そう思っちゃうのは…しゃーないやん。
そういう性格?的なんはしゃーないのよ。
全部含めて、俺は海人を好きになったんやし…」
嬉しさと、ふがいなさで久しぶりに泣けてくる。
そんなオレを「しゃーないかれぴやなぁ!」なんて
笑いとばす廉はめちゃくちゃ男前だなって思う。
「…そーいや、心細かったん?俺がおらんくて」
「とっても!!」
「海人ステージでは堂々としとったし、
電話でも心配かけんように俺に任せてって
言うてくれとったから
合間に裏で俺の名前連呼しとったなんて、、
1ミリも知らんかったわ苦笑」
「んむぅ…元太のやつぅ…」